第62回レベルアップパークイベント終了
2026年9月6日(日)活動報告
~「過去の中に未来は存在する」こどもたちと考える宮古島の未来~
参加申込:41名、植樹数:150株
迷走する台風24号の影響で、開催できるのか直前まで心配な状況が続きました。前回に続いて2か月連続で台風に翻弄される形となりましたが、当日はなんと晴れ間ものぞく絶好のコンディション!
今回は初めて参加してくださるご家族も多く、まずは「なぜ私たちが宮古島で自然保護活動を続けているのか」を知ってもらうところからスタートしました。
こどもたちが大人になったときにも、美しい宮古島の自然が残っていてほしい。
そしていつか、今参加しているこどもたち自身が「宮古島の自然を守る人」になってくれたら。
そんな願いを込めた第62回のスタートです。
◆「過去の中に未来は存在する」― 吉浜さんから学ぶ宮古島の過去と未来
最初は「カニ蔵」で、長年伊良部島の自然と向き合い続けている吉浜さんから、**宮古島の過去・現在・未来**についてお話をしていただきました。
今回のテーマとして最も印象に残った言葉が、
**「過去の中に未来は存在する」**
という言葉でした。
未来の宮古島を考えるためには、新しいものをつくることだけではなく、昔の宮古島に何があり、人々が自然とどのように暮らしていたのかを知ることが大切だというお話です。
そしてスクリーンに映し出されたのが、
「今日より明日の森は減っている」
「今日より明日の海は悪くなっている」
「今日より明日の生き物たちは減っている」
という言葉。
一見すると、とても厳しい言葉です。
世界中から多くの人が訪れる宮古島。青い海、白い砂浜、豊かな自然――私たちの目には今も美しい島に見えます。
しかし、その美しさの裏側で、森や海、生きものを取り巻く環境は少しずつ変化しています。
だからこそ吉浜さんは、失われてから気づくのではなく、今残っている自然を知り、昔の宮古島の姿から学び、それを次の世代へつないでいくことが大切だと伝えてくれました。
そして、お話の後半では言葉が反対に変わります。
「今日より明日の森は増えている」
「今日より明日の海は美しくなっている」
「今日より明日の生き物たちは増えている」
これは単なる理想ではありません。
吉浜さんは、その方向へ宮古島を変えていくことが、私たちの幸せ度にも比例すると話されました。
自然が豊かになり、海が美しくなり、生きものが戻ってくる。
その変化は、自然だけのためではなく、そこで暮らす私たち自身の豊かさや幸せにもつながっていく。
「未来はこうなってしまう」と諦めるのではなく、
「どんな未来にしたいのか。その未来を自分たちでつくっていく」
ことが大切なのだと感じました。
だからこそレベルアップパーク宮古島では、話を聞いて終わりではありません。
海のことを知ったら、実際に海へ行く。
アマモの大切さを知ったら、自分たちの手で植える。
一人ひとりにできることは小さくても、その小さな行動を続けていけば未来は変えられる。
初参加のこどもたちや保護者の皆さんも真剣に耳を傾け、これから行うアマモ植樹が「なぜ必要なのか」を理解してから海へ向かう、とても大切な学びの時間となりました。
◆150株のアマモを植樹!今回は再び養殖場へ
吉浜さんのお話を聞いた後は、佐和田の浜へ移動し、いよいよアマモ植樹です!
今回も本来は、前回まで挑戦してきた養殖場の外の海へアマモを植える予定でした。
しかし、台風24号に伴う低気圧の影響もあり、予想していた時間になっても潮位が十分に下がらず、カニ蔵下や外海への植樹することが難しい状況に。
自然相手の活動は、いつも予定通りにいくとは限りません。
そこで今回は無理をせず、安全を優先して、養殖場の中へ植樹することに変更しました。
今回植えたアマモは、
15株 × 海用台車10回分 = 合計150株!
台車に乗せたアマモをみんなで海へ運び、一株一株、根を傷つけないように丁寧に扱いながら植えていきました。
こどもたちは今回も元気いっぱい!
水の中に頭まで入れて潜りながら植える子もいて、大人が驚くほど夢中になって作業していました。
自分たちの手で海底に植えた小さなアマモが根付き、やがて広がり、魚やカニなどさまざまな生きものが暮らす「海のゆりかご」になっていく。
これまでレベルアップパーク宮古島では、こうした小さな一歩を何度も積み重ねてきました。アマモには生きもののすみかになるだけでなく、海の水をきれいにしたり、CO₂を吸収・貯留したりする役割もあります。
いつかこの海に豊かなアマモ場が広がることを願い、今回もみんなで力を合わせました。
◆まさかの先客!?養殖場に5頭のウミガメ
そして今回、養殖場では思いがけない出来事も起きていました。
なんと、養殖場の中に5頭ものウミガメが入っていたのです!
養殖場にはアマモがたくさん育っています。
そのアマモはウミガメにとっても大好物。
潮位が高くなったタイミングで養殖場へ入ったようで、せっかく元気に育っていたアマモを食べてしまっていました。
ウミガメが来てくれたこと自体は、こどもたちにとっては嬉しい出来事。
一方で、アマモを育てている吉浜さんにとっては複雑で、困った表情……。
自然保護というと「生きものを増やせばいい」「植物を増やせばいい」と単純に考えてしまいがちですが、実際の自然はそう簡単ではありません。
アマモも守りたい。ウミガメも守りたい。
どちらも宮古島の大切な自然です。
生きもの同士がつながりながら生きているからこそ、自然全体のバランスを考えていく必要があることを、目の前の出来事から学ぶ機会にもなりました。
◆海で頑張った後は、絶品「カニ素麺」!
植樹を終えた後は「カニ蔵」に戻り、お待ちかねのランチタイム!
今回も、前日の夜に吉浜さんが捕獲してくれた宮古島のカニを使った「カニ素麺」と、おにぎりを参加者全員でいただきました。
吉浜さんのお話の中では、自然だけでなく、食べものを無駄にしないこと、いただく命や食材に感謝することについても触れられました。
フードロスを減らすことも、私たちが身近なところからできる大切な行動の一つです。
そこで食事の前には、みんな揃って、
「いただきます!」
海でたくさん身体を動かした後の温かいカニ素麺は格別です!
カニの旨みがしっかり溶け込んだ出汁に、「おいしい!」という声があちこちから聞こえ、おかわりをするこどもたちの姿も。
そして何より、みんなで同じものを囲んで食べるランチはやっぱり最高!
自然を学び、海に入り、自分たちの手でアマモを植え、その後に宮古島の海の恵みをみんなでいただく。
「自然」「体験」「食」が一つにつながる、レベルアップパーク宮古島らしい時間となりました。
◆今回もたくさんの支援品をお渡ししました!
ランチの後は、恒例となっている支援品の配布です。
今回も、ご支援いただいている企業・団体の皆さまのおかげで、レベルアッププロフェッショナルをはじめ、たくさんの支援品を参加したご家族へお渡しすることができました。
自然について学び、実際に行動し、みんなで食卓を囲み、最後には生活に役立つ支援品を持ち帰っていただく。
自然保護活動だけで終わらず、宮古島のこどもたちとそのご家族の暮らしにも寄り添うことを、レベルアップパーク宮古島ではこれからも大切にしていきます。
◆おわりに ~今日より明日の宮古島を良くするために~
第62回レベルアップパーク宮古島は、台風の影響で開催が危ぶまれながらも、晴れ間ものぞく中、41名の皆さまと無事に開催することができました。
今回、吉浜さんから教えていただいた、
「過去の中に未来は存在する」
という言葉。
昔の宮古島を知ることは、単に過去を懐かしむことではありません。
そこから、これからの宮古島をどうしていきたいのかを考えることにつながります。
「今日より明日の森は増えている」
「今日より明日の海は美しくなっている」
「今日より明日の生き物たちは増えている」
そんな宮古島を、本当に実現していきたい。
そのために私たちができることは、決して大きなことばかりではありません。
今回植えた150株のアマモも、その一つです。
一株のアマモを植える。
一つのゴミを拾う。
自然について一つ知る。
食べものを大切にする。
その「ほんの小さな一歩」を、こどもたちと一緒に積み重ねていくことが、未来の宮古島につながっていくと信じています。
初めてご参加いただいた皆さま、いつも参加してくださる皆さま、吉浜さん、活動を支えてくださっている企業・団体の皆さま、そしてボランティアスタッフの皆さま、本当にありがとうございました!
レベルアップパーク宮古島は、これからもこどもたちと一緒に、今日より明日の宮古島を少しずつ良くしていきます!
次回は11月8日(日)!元気に会いましょう! こども集まれ〜!